お手入れと金属アレルギーについて
アクセサリーについて
「Silver 925」・「K18」などという文字をよく目にすると思います。
それはシルバーやゴールドの純度をあらわしている言葉で、Silver 925は、シルバーの純度が92.5%で7.5%は銅が含まれ、K18とはゴールドの純度が75%で25%がほかの含有物ということです。
日本や欧米ではシルバーですと925以上ががスターリング・シルバーとして価値のあるものとされていますが、アジアなどでは純銀が重宝されています。
(最近では輸出のために925を製作しているところもあるようです。)
また日本ではゴールドは18金がポピュラーですが、アジア諸国では22金が価値があるとされています。
純度がよければいいかというと、アクセサリーとして利用する場合はそうでもありません。
純度のよいものは大変柔らかく、加工しやすいという点がありますが、ほかの素材が含まれていないため密度が粗いので、傷つきやすく変形しやすいという欠点があります。
価値としては純度が高い方が良いのですが、普段使いをするのであれば、ある程度の硬さが必要です。
保管について
しばらく身につけないようであれば、汚れや黒ずみを防ぐためにも、お手入れした後に専用のジュエリーボックスや柔らかな布などに包み、ジッパー付きの密封できる袋に入れておくことをおすすめします。
シルバーのお手入れ
シルバーは空気にさらしておくだけで「酸化」・空気中の硫黄により「硫化」といって、含まれている銅が茶色から黒ずんできます。
また人間の汗や油、たまごやタマネギによっても黒ずみます。
硫黄分の入った温泉や入浴剤入りのお風呂でも黒くなります。
それを最小限に防ぐことは、まめにお手入れをすること、使用しない場合は空気にさらさないことです。
日々のお手入れ
どの地金も「柔らかい布で拭く」のが基本で、まめに汚れを落とすことが一番です。
使い古しの歯ブラシ&歯磨き粉で磨き、水洗いする方法や(乾いた布で水分を拭き取ってください)、スーパーや100円ショップで売っている「重曹」を使うのも手です。
重曹はいぶし仕上げをする際にも、汚れや油分を取り除くのに使用しています。
重曹に沸騰したお湯を注ぐとしゅわしゅわっとなり、その中にアクセサリーを入れ、数分おき、水洗いするだけです。
ただし、上記の2点の方法は、水に弱い天然石・傷つきやすい天然石が入っている場合には使えません。
チェーンなど細かいものに適していますが、本当に「ちょっとした汚れ」用です。
黒くなりすぎたものは下記の方法をおすすめします。
水を使えないものの場合、貴金属店やシルバーを扱うお店などで販売されているシルバークロスで拭く方法があります。
いぶし仕上げしてあるものもピカピカになりすぎず(彫り模様の細かな部分にクロスが入っていかない)、多少力を入れても傷がつくことがないので、この方法が一番安心かと思います。
ほかに、専用の液体クリーナーに浸け、水洗いする方法もあります。
クリーニング液で酸化・硫化が取れても小さな傷により白く曇った状態になる場合があり、その際は上記のクロスで拭き、仕上げるととてもきれいになります。
ただ、石によっては利用できないものもありますので、注意が必要です。
(薬剤にアクセサリーを漬け込むスタイルのため、いぶし仕上げされているものまできれいになってしまいますのでご注意ください。)
また、シルバー専用のクリーナー(研磨剤)「キクブライド」などがありますが、これは着古したTシャツなどにクリーナーをつけて磨き、きれいな布(こちらもTシャツでOK)で拭き取ります。
この方法は結局、シルバーを磨くというよりも細かい粒子で「削る」というイメージです。
1本購入するだけで何年ももってしまいますので、勿体ないかもしれません。
当店では商品をお買い上げの方に、小さなクロスをお付けしておりますので、せひお試しください。
ピンクシルバーについて
当店ではピンクシルバーも取り入れておりますが、ピンクシルバーとは普通のシルバーよりも銅の含有量が多いため、ピンク色をしているものです。
そのため、Silver 925よりも変色がとても速いのです。
お手入れは通常のシルバー製品と同じですが、変色しやすいため、使用しない場合は密封して保管してください。
メッキ製品について
ご依頼がない限りメッキをかけることは当店ではしておりませんが、K18ホワイトゴールド商品の場合はロジウムメッキをかけることがあります。
メッキ加工を施したものはクリーニングクロスや研磨剤など、薬剤でのお手入れはメッキが剥がれやすくなるため、おすすめしません。
傷がついたところから剥がれてきますので、柔らかい布で拭くようにしてください。
ゴールド・プラチナのお手入れ
プラチナについて
プラチナは「永遠に変わらぬ輝き」ということでマリッジリングに使用される地金で、永遠と言うだけあって変色はほとんどありません。
ただ長年ご使用の場合は、傷などによる曇りもでてきますので、傷取りなどは専門の方にお願いするのがよいかと思います。
日々のお手入れはやはり基本の「柔らかい布で拭く」ことです。
ゴールドについて
ゴールドは銅が入っていますので、赤みがかった変色が起きます。
その際はゴールド専用のクロスが販売されていますので、そちらをご利用いただくとよいでしょう。(使い方はシルバークロスと同様で、しみ込んだ薬剤が違うだけです。)
また、プラチナ同様、日々のお手入れは布で拭く方法と、中性洗剤→水洗いという方法でも汚れは取れます。
傷取りなどはやはり、専門の方にお願いすることをおすすめします。
当店でもゴールド・プラチナの研磨もお受けしますが、デザイン等によりますのでお問い合わせください。
金属アレルギーについて
金属アレルギーとは、身につけている金属がイオン化して身体に浸透し同じ金属のイオンが触れると、肌が拒否反応を起こしてかゆみやかぶれがおこることです。
基本的にその人の体質によるところが大きいのですが、体調不良などから発症する場合もあります。
一度発症してしまうと、身体の中に抗体ができるため直りにくく、一生その金属は身につけられないこともありますので、ご心配の方は病院でパッチテストも受けられるので、試してみてはいかがでしょうか。
また不純物が入っていない方がアレルギーの発症は低いともいわれています。
一番危ないものはニッケルといわれており、地金の量をごまかすために入れられたりしていました。
現在はPL法により日本での販売は不可となりましたが、海外でつくられたものに関しては、非常にわかりにくいのでどうにもできないところです。
「金メッキ」の際に処理上ニッケルメッキが施されますので、気をつけていただいた方が無難です。
もし発症してしまった際は、すぐに病院にかかり指示に従ってください。